火曜日と木曜日は唯一の娯楽、ギターを習いに行く日。
板でできた簡単なつくりの家が教室で、そこの裸電球の下で弦をはじ
いているのだけど、それがまたいいのですよ。薄暗いやさしい明かりが、
なかなか酔えます。
先生は25歳のブラジル人。市役所に働きながら、夜は「本当に好きな」
仕事をしています。
ところで、ここブラジルの義務教育には音楽という教科がないので
私たち日本人のようにとりあえず、どれが四分音符とかどれが
ドでどれがソなのかとか、誰でもが分かるということがありません。
先生は私が音符が読める(っていっても小学校で習った基礎の基礎だけ)
ことを知って、とても驚いていた。
だけど、彼は楽譜を読めなくてもギターだってピアノだって素晴らしい。
まぁギターはコードがあるけれど、ピアノなんか楽譜なしでぱらぱら
弾いている。どうやって習ったの?ときくと、耳で聞いて指で弾くんだよ、
ということでした。はぁ。
なんでも習うときはまず教科書を開いてしまう日本人の私はびっくり。
彼は、日本人はすごい、さすが先進国だというけれど、そっちのほうが
才能だと思うけど。
そこでちょっと思ったのが、日本語教育と似ているな、ということ。
生まれた時から何も考えずに日本語しゃべっていたのに、「日本語教育」
なんて習い始めてから初めて、「入る」が自動詞で「入れる」が他動詞で
どうのこうの…っていうことを知りました。興味深かったけどでもなんだか
ちょっとこじつけたカンジがした。無理やり分析して意味付けているというか。
自動詞他動詞なんてこと知っていても実際に話すのは難しいように、
音符が読めても実際に音にするのはとても難しい。構造を理解する頭があっても、
それを体が実践できないんですよね。
方法が逆、というだけだからどちらがいいともいえないけれど、
「話せたもの勝ち」「弾けたもの勝ち」っていう気がします。
酔ってるだけじゃなくて、はやくまともに弾けるようになりたいです…。