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異国への旅立ち

また、ひとり、日本に旅立ちました。

待って、待って、待って、やっと高校卒業して、念願の日本に行けるのだから
本人は大満足みたい。
この1週間は毎晩送別会続きだったようで、日本語学校に来ても「ねむい。。。」と
赤い目をしていました。

今日、夕方5時の船で発つので、私もそのお母さんらと港まで見送りに行きました。

行ってみてびっくり。
アマゾン船じゃない船がいっぱい港に泊っている。
違いは何かって、「帆」があること。
エンジンがついているヨット。
マストを数えてみると27艘、なかなかの迫力です。
どれも真っ白で洗練されたきれいさで、なんだかどこか他の国の港にいるような
感じです。聞くと、フランス人のヨットクラブの人達がアマゾン河を遡っている
とのこと。流域の町に停泊しながらののんびり旅のようです。
そういえば、真っ赤に日焼けした白人の中高年の人達がいましたいました。
港のバーでビール飲んだりしている。ブラジルのビールはどうですかー?
船で生活しているので、停泊したときに洗濯をするのでしょう、船にはいっぱい
の洗濯物が干してある。(夜は中にいれないと、盗まれちゃうよ。)

港には、めずらしいお客を見にきた町の人がたくさんいて、休日の午後をのんびり
すごしていました。
私たちもその中に混じって、涼しい風に吹かれながら真っ白なヨットの群れを
眺めていました。
いいなぁ。優雅な旅だ。
私も老後にあんな旅ができたらなぁ…。

そうこうしているうちに、めずらしく時間どおりに船が到着。
「お母様、行ってきます」
そうあいさつして彼は船に乗り込みました。
船は、下船する人も荷物もなく、彼だけを乗せると、すぐにボーっと汽笛をならし
桟橋をはなれました。
2年?3年?もっとかな。
見送りに来た5,6人のブラジル人の友人たちの中にはハナをすすっている子もいます。
ひとり、またひとりと、日本人子弟は日本に旅立ちます。彼らにしてみればいつも
おいていかれる立場。うらやましくもあり、寂しくもあるでしょう。
「お母様」は、さすがに4人目の息子を日本に送り出すだけあって、わりと
あっさりしていました。が、心の内は母親そのものでしょうね。

船は増水したアマゾンの流れにぐんぐん流されて、あっという間に小さくなりました。


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